勢多だより
(2025年3月号)

定年教授の挨拶

村上 節 教授/産科学婦人科学講座(女性)

村上 節

退任のご挨拶

2004年開始の医師臨床研修制度による2年間の入局者不在と医局離れの影響が残る中、2008年12月1日付けで本学に着任し、以来16年4ヶ月の間、平成から令和を駆け抜けて参りました。

本学は、一県一医大構想のもと、滋賀県の医療を担うことを求められておりますが、2018年の新専門医制度の開始以降、症例数が少ない地方の病院は敬遠され、さらに2024年の医師の働き方改革により分娩取扱い施設に人数を集中せざるを得ず、医師を派遣する病院の集約化を進める以外に道はありませんでした。

学内的には、2013年から手術部長を拝命し、2016年に第53回全国国立大学病院手術部会議を滋賀県で開催したこと、および2016年からは副病院長(教育?研修担当4年、企画?評価担当2年、医療安全?感染制御担当3年)を務める中で、コロナ禍が始まったときの臨床倫理委員会の委員長として、人工呼吸器配分の苦渋の選択の取り纏めを行ったことが記憶に残っています。

在任中に喜多伸幸(本学臨床看護学講座)、木村文則(奈良県立医科大学産婦人科学講座)の両氏が学内外の教授に就任した喜びの一方、将来産婦人科医になるという学生から柔道部の顧問を依頼され、2012年から13年間務めるも、件の学生のほかには柔道部から産婦人科に入る者が一人もいなかったのが残念なことでしたが、多くの方々に支えられ、無事退任を迎えることができました。
皆様どうも有難うございました。

 

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