日程
2024.08.06
「レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)患者の約3割が抑うつ状態を合併する―世界初の系統的レビュー―」に関する記者説明会を開催しました
本学医学部医学科第5学年の宮口凜、精神医学講座の研究グループ(増田史助教、角幸頼客員助教、尾関祐二教授、角谷寛特任教授ら)が、レストレスレッグス症候群(または むずむず脚症候群, Restless legs syndrome、以下RLS)における抑うつ状態の合併率に関する系統的レビューを報告しました。
本研究成果をまとめた論文が、睡眠医学に関する医学雑誌である Sleep Medicine Reviews (IF:11.2) に掲載され、2024年7月18日に公開されました。
タイトル:
Prevalence of depression or depressive state in patients with restless legs syndrome: A systematic review and meta-analysis
掲載誌:
Sleep Medicine Reviews, Volume 77, 2024 (https://doi.org/10.1016/j.smrv.2024.101975)
本件について、2024年8月6日(火)に宮口さん、増田助教、角客員助教から報道機関に対してオンライン記者説明会を開催し、研究の背景や詳細、結論などを図やデータを用いて説明しました。
本件の詳細(プレスリリース)
/sites/default/files/2024-07/20240731_pr.pdf
POINT
- レストレスレッグス症候群(RLS)は、睡眠が障害される点で苦痛が大きく、また神経系の異常を共有する点で、近年、うつ病との関係が注目されているが、RLS患者における抑うつ状態の合併率については明らかにされていなかった。
- RLS患者における抑うつ状態の合併率に関する系統的レビュー及びメタ分析は、世界初の試みである。
- RLS患者ではうつ病または抑うつ状態の有病率は約30%と高いことが本研究によって示された。
- レストレスレッグス症候群は有病率の高い疾患であり、抑うつ状態を合併する患者も多いことが示された。エビデンスレベルの高い手法で、レストレスレッグス症候群の潜在的な治療ニーズを明らかにした点で、インパクトがある。