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TOPICS~病気?治療法の解説~

腎代替療法 腎移植(泌尿器科) 山中 和明

①慢性腎不全になるとどうなるか

慢性腎不全は、腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。腎臓は体の中の老廃物や余分な水分を取り除く大事な役割を持っていますが、慢性腎不全になるとこの働きがうまくできなくなります。 結果として、体に有害な物質がたまりやすくなり、むくみや食思不振、疲れやすさなどの症状が現れます。

 

 

 

 

②腎代替療法の選択肢

腎臓の機能が十分に働かなくなった場合、透析療法(血液透析?腹膜透析)や腎移植(生体腎移植?献腎移植)と いった腎臓の代わりの役割を果たす腎代替療法が必要になります。 ? 血液透析:腎臓の代わりに機械を使って血液をきれいにする治療です。 血液を体外に出してフィルターを通し、毒素や余分な水分を取り除き、体内へ戻します。週に3回、1回あ たり3~4時間かけて行うことが一般的です。 ? 腹膜透析:お腹の中にある膜(腹膜) を使って血液をきれいにする治療です。特別な液をお腹に入れて、膜を 通してその液内へ毒素を染み出させ、液は体外へ回収します。毎日就寝中に行うことが一般的です。 ?生体腎移植:健康なご家族から2つ ある腎臓のうち1つを提供してもらい、移植する治療です。いただいた腎臓で機能を回復させます。? 献腎移植:亡くなった方から腎臓を提供してもらい、移植する治療です。

 

 

 

 

 

 

③それぞれの利点と欠点


 

 

 

 

 

 

 

 

④腎移植が推進される理由


腎移植は、いただいた腎臓により腎機能を取り戻すことができるため、患者さんの生活の質が大幅に向上します。 腎不全前とほとんど変わらない生活が送れるため、旅行や軽度のスポーツを楽しむことも可能で、飲食に関する制 限も少なく、長期的な生命予後の延長や健康状態の改善が期待できます。透析の治療にかかる時間も省略できるため、自由に使える時間も増えます。また、必要な医療費の軽減にもつながります。
 

⑤腎移植の現状

令和6年時点で、日本では約14,000人の慢性腎不全患者が献腎移植を希望していますが、腎提供者が不足しているため、移植までの待機期間が約15年と長いことが問題です。日本では1年間に約2,000人の慢性腎不全患者が腎移植を受けていますが、約9割が生体腎移植です。移植10年後に移植腎が機能している患者さんの割合は約8割と成績は向上しています。また、生体腎移植の場合、腎臓を提供するご家族がその後の人生で慢性腎不全に至らないかも考慮する必要があります。移植した腎臓が機能している限り、免疫抑制剤の内服を続けることが必要となるため、感染症や癌の発症の危険性が危惧されていましたが、近年の報告では、透析患者さんに比べ、むしろ感染症による死亡は少ないことが知られ、癌死についても遜色ない結果が得られています。

 

⑥これからの展望

世界的なドナー不足問題を解決するため、ブタの腎臓をヒトに移植する異種移植や自分の細胞から腎臓を作る再生医療など、新たな研究が進んでおり、海外では患者さんへの適応が始まっています。日本でも近い将来に、適応される可能性があります。

 

⑦メッセージ

腎移植は患者さん本人だけではなく、ご家族を含めた大きな選択です。それぞれの腎代替療法の違いを理解したうえで、最適な治療法を選ぶことが大切です。腎移植に関心を持たれた方はお気軽に腎移植外来へご相談ください。